マーク・ドーソン: Kindleストアで最も有名になったインディ作家(ケーススタディ)

マーク・ドーソン Amazonで最も成功したインデー作家

マーク・ドーソン (Mark J. Dawson) は、雑誌のフォーブス誌が2015年に特集した最も注目するインディー作家です。

なんと、Amazon.comが450,000ドル(約5,000万円)を支払ったとして一躍有名になりました。しかも彼は、これを大手出版社との関係なしに、KDP Selectだけで自分自身の努力で継続して大きな成功を収めています。

Amazonは世界14カ国でKindleストアと著者向け出版サービスのKDPを運営しています。その中でも、1000万タイトル以上の電子書籍を販売するAmazon.comのKindleストアは世界最大で、その販売規模はそれ以外の国の10倍以上と言われています。

当然、そこでの競争は熾烈でトップセールスの位置に届くのは容易ではありません。しかし、その成功体験や成功要因を知ることができれば、日本のKindleストアでも非常に大きな可能性があるといえます。

マーク・ドーソンの執筆ビジネスモデルは他の多くのインディー作家から注目され、著者の成功モデルとして実践されています。

では、彼らは一体どのようにしてトップにのし上がっているのでしょうか?

マーク・ドーソン: イギリスのインディー作家はどう成功した?

マーク・ドーソンは、イギリスのロンドン郊外に住む子ども2人と妻の4人家族のインディー作家で、現在43歳です。

彼は90年代にキャリアを法律家として始めたましたが、専門家としては目が出ることはありませんでした。そんな中、他の多くの作家と同様に、彼は本来の自分の夢だった小説家を目指し昼間の仕事のかたらわ本を書く作業を地道に開始しました。

数年間を調査に使い、努力のかいあって3冊の犯罪小説を2000年に中小の出版社から出版します。しかし、これが全く売れませんでした。

そこで仕方なく、失意のもとにマーク・ドーソンはロンドンの映画業界に職を求めました。そこではイギリスの映画審査機構で検閲官をしていました。そこそこ楽しみながらの仕事でしたが、これがあとから作家としての肥やしとなったのかもしれません。

彼は外国映画やポルノ映画の検閲官をしながら、もう一度、作家となる日を待ちわびていました。そんなある日、彼の友人からAmazonがKDP (Kindle Direct Pubulishing)のことを知り、誰でもが出版できるようになったことを知ります。

しかし過去の苦い経験からすぐには戻ることはできませんでした。その後のある日、もう一度、自分が大好きな小説を書き世に送り出すことを決心し、準備を始めることにします。

そして2012年、彼のKDPの初めての作品、Black Mileを管理画面からアップロードします。

そこから、マーク・ドーソンの快進撃が始まるのですが、実は、それは簡単なことではなありませんでした。あるきっかけで、Kindle本のマーケティングについて気がつくまでは・・・。

大成功したインディー作家の失敗談とは・・・

ほとんどの有名作家がブレークするまでには数多くの失敗をすることはよく知られた事実です。マーク・ドーソンも全く同じでした。彼は過去の2度の失敗から、次の2つのことを学んだといいます。

彼は90年代には法律家を目指していた生活の中で、3冊の本を書いて2000年に出版社から販売しました。

作品自体は読者から非常に高い評価を受けていました。Amazonの39のレビューのうち32が五つ星でしたた。しかし全く売れないのです。

マーク・ドーソンはインタビューでこんなことを告白しています。ある日、めぼしい書店に出向いて自分の本を探します。出版した本を探したところ、全く人目につかないところに置かれているのがわかりました。

そこで、隠れて自分の本をより目立つところに移動しておきました。翌日に憂いきを確認するために戻ると、なんとそれは元の場所に移されていたのです。

1、出版社に頼って出版しても、出版社が本の売り方を知っている(売る努力をしてくれる)とは限らない。

その後、ロンドンの映画業界に職を求めて従業員として働くことになります。そしてそんな中、彼は友人からAmazonのKDPについて知ります。

そこで意を決して2012年に再チャレンジです。2年間の周到な準備をして、ついに2013年にKDPから再デビューを飾ります。しかし、またもや何千冊という類書の中に埋もれ、目立った販売には結びつかないのです。

試行錯誤をするうち、彼はKDPの無料期間を利用して販売することにしました。そしてその直後の週末だけで、驚きの22,000部がダウンロードされたのです。

もちろん、無料ですからそれが売上には反映されません。しかし、その余波としての販売には結びつきました。

2、AmazonのKindleストアでセルフ出版しても、それだけで売れるとは限らない。(しかし、彼はそのきっかけをつかんだのです。)

この2回の失敗からの経験から学び、高いモチベーションで次の執筆に取りかかりました。

大成功したインディー作家の成功への道筋

マーク・ドーソンは、これまでのように調査や準備に時間をかけた長編に限界を感じていました。

そこで、より容易に短時間に書き上げられる現代的でシリーズ化された短編小説をリリースすることに決めました。そして、2013年6月にJohn Miltonシリーズの初版が出版されました。

しかし、二股をかけたインディー作家であることは、この記事をお読みの多くの読者と同じです。

彼には、2人の子供の子育てと昼間は会社員としてのフルタイムの仕事が待っています。しかも、往復4時間の通勤時間です。

しかし彼はこの通勤時間などを利用して、80,000 to 90,000ワードで読み切り型のシリーズ本を6冊を次々書き上げリリースしていきました。

これと同時に、マーク・ドーソンは本のマーケティングについて真剣に学ぶことも忘れませんでした。

無料期間に前回の作品Black Mileが何万とダウンロードされたにも関わらず、手元には読者リストが全く残りませんでした。そこで特に注力したのは、自分自身の読者層を手に入れることです。

彼は、読者リストを集めてメールで個人的にアプローチすることに多くの時間を使いました。執筆と同時に読者との緊密な関係を作ることが大切だと考えたのです。

Facebookからも読者を集め、熱狂的なファンとなった読者が次第に増えていきました。なんと、その後のわずか一年で、彼の読者層は10,000人を超えました。

この読者層が新規のリリースのたびにレビューや購入に協力してくれたのです。そしてついに、John Miltonシリーズは一年間で300,000冊以上を販売するまでになりました。

こうなると、Amazonが注目します。Amazonの良いところは、大手出版社も個人の著者も実績で同等に判断してくれるところです。

ある日、彼は通常は大手出版社だけが対象となるAmazonの自社キャンペーンの通知を受け取ります。そして、全シリーズが特集キャンペーンとしてKindleストアで取り上げられました。おすすめ本として、Amazonからのメール配信にも何度も登場しました。

一年後の2015年には、Kindle Unlimited (KU)とKindleオーナーライブラリー (KOL)で最も多くのページが読まれた著者のトップ58位になり、Amazonから「KDP Select All-Stars」として賞金1,000ドルが送られました。

これまで大手出版社からでなければ出版では成功できないという定説は覆されたのです。賞金の額ではなく、その事実だけでも大きな成功でした。今では、彼はAmazonのキャンペーン対象の著者として位置づけられています。 

こういった大躍進の結果、2014年の売上は450,000ドル(約5,000万円)までになりました。その後も読者登録でますます増え続け、AmazonのKDPでの販売は100万冊を超えたとの報道もあります。

マーク・ドーソンは2014年11月に退職し、その後は執筆活動と自分自身の本のマーケティングに専念しています。現在は20冊以上の犯罪ミステリー小説シリーズをKDP Selectだけで販売しています。

マーク・ドーソン 成功秘話

では、KDPでインディー作家が成功するための要因とは?

マーク・ドーソンの成功要因は何だったのか、個人出版をするインディー作家誰でもが知りたくなります。

彼の2014年の売上が45万米ドル(約5,000万円)ですが、これを15,000の読者登録で可能にしたと語っています。これ以外には、著者ブログやFacebookの著者ページがある程度です。

では、具体的にはどのように?

マーク・ドーソンは、大手出版社の名前や広告予算を全く使わずに、全くのゼロから独立作家として成功しました。

しかも、昼間はフルタイムのサラリーマンで一日4時間の通勤時間、そして子ども二人と妻との4人家族という、人気作家を夢見る普通のアマチュア作家と全く変わらない環境から自分自身の努力で今の成功を手に入れることができたのです。

そこまでの道のりをたどり、また彼が語る成功秘話を探るうちに、インディー作家が成功するために必要な要素が見えてきます。

  1. AmazonKDPに限定して自分で売る方法を選んだ
  2. シリーズの入口となる一冊を無料にして読者登録してもらった
  3. 本を売る方法を学び、着実に実践した
  4. __メール配信とFacebook__で読者との緊密な関係を作り、熱心なファン層を手に入れた。
  5. 本を書く時間を賢く確保し、シリーズ本を書き続けた

マーク・ドーソンは、その後も「執筆とマーケティング」という2つのエンジンをフル回転しながら、「彼自身のファンとなる読者リスト」を成長させています。今では50,000人以上が彼のリストに参加しているといいます。

彼の成功要因には、執筆活動とマーケティングの同時進行という、明らかに普通の著者の枠から一歩踏み出した「違い」が見えてきます。この「執筆ビジネスモデル」から学んだインディー作家から多くの成功者が続出しています。

それでは、具体的にはどのようなことをすればよいのでしょうか。

一般の個人著者はマーク・ドーソンから何を学ぶことができるか

ただ良い本を書いてKDPにファイルをアップロードするだけでは本は売れないのは誰でもが経験します。

しかし何をすればよいか、やみくもに試行錯誤を繰り返すだけでは状況は変わりません。継続的に成長する執筆ビジネスモデルの具体的な戦略と方法論が必要です。

その要点をまとめると、次のようになります。

  1. 執筆と個人出版をビジネスとして捉える(単発的ではない長期的な成功)
  2. 読者とのつながりを作る(読者レビューと販売を支える原動力)
  3. 個人出版やネット上のプラットフォームを活用して、継続的に売れ成長する仕組みを作る(本の販売自動化モデル)。
  4. 成長の戦略(時間とノウハウに対する投資と成長)

マーク・ドーソンは、自分が成功した要因についてセミナーやインタビューなどで積極的に公開しています。そこからは、普通の作家志望のアマチュアが学ぶことが数多くあります。

クラウドの個人出版のためのインフラはそこに用意されています。それをどう利用して、必然的に成功する仕組みを作り出すかは著者本人に委ねられていると言えそうです。

このあとからは、マーク・ドーソンの具体的な執筆ビジネスモデルの戦略や方法論を分析し、発信していきたいと思います。

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